キング・カズ、56歳で現役とは半端ないバイオハッカー

60歳になってからするダッシュ走は結構きつい。ここのところ息子と一緒にSITをやっている。SITとはSprint Interval Trainingのことで、日本語で言うとダッシュHIITのようなもの。つまり、全速力で20秒ぐらい走り、90秒休憩しというのを6セット。本当は8セットなのだが、その前にジャンプ10回を2セットやっているので合わせて8セットという計算だ。HIITというのはヒットと発音し、高強度インターバル・トレーニングのことだ。

前回の記事で述べたが、僕は60歳だが息子はこれから第二次成長期を迎えるので運動の仕方も変わってくる。とりあえず今週1週間息子に合わせて運動しているのだ。ダッシュ・ヒットは成長ホルモンを分泌させる上で最も効果的だと言われている。通常は60分以上の運動で成長ホルモンが生み出され、だから子供は毎日60分以上運動したほうがいいと言われているのだが、10分間のダッシュ・ヒットでもほぼ同等の効果があるのではないかと僕は感じている。

通常、大人の運動としては10分間のダッシュ・ヒットは50分間の有酸素運動に相当すると言われている。子供の60分以上の運動というのが低強度と高強度を含めたということのようなので、10分間のダッシュ・ヒット+もう少し運動が必要だとは思うが。この丘まで来るのにジョギングと丘の上り下りを往復20分ぐらいしているので、それでカバーできているはず。

ダッシュ・ヒットは長寿向け運動としてもいい。デビッド・シンクレア博士によると、ヒットは長寿向け運動として最も効果的だという。ただ、その場合、週に3日で1日置きにやったほうがいい。毎日はやりすぎだ。僕は土、日に2日連続でやり、月曜休んで、火、水と連続でやってみたが、やはり2日連続でやると太腿が痛くなる。でも、息子は疲れないという。というか90秒間の休憩中に息子は話しかけてくる。僕は息が切れて話ができないというのに。ダッシュ走ではまだ僕が勝っているが、抜かれるのも時間の問題だ。

中高年以上(50歳ぐらいから)の最適な運動(運動の種類、運動量、運動頻度)についてはすべて『自然派バイオハッキング―日本の里山で発酵させたシリコンバレー発の長寿健康法』に書いたので、そちらを読んでもらいたい。3月21日発売予定。

ところで、ダッシュ・ヒットで思い出すのがサッカーだ。サッカーも時々息子とする。実は、日曜日はダッシュ・ヒット等の運動をした後でサッカーをした。サッカーもヒットと同じぐらいの運動量になる。試合形式でやる場合、ボールを奪ってゴールに向かう時は全力疾走。相手のドリブルを止めようとしている時は休憩。その繰り返しはまさにヒットだ。ワールドカップでもみんな後半はクタクタに見えたが、前半45分、後半45分ヒットを続けているようなものなのだからそれは過酷以上の過酷さだろう。

そして、今日知って驚いたのがキング・カズこと三浦知良が56歳になっても未だに現役でサッカー選手をしているということだ。

三浦知良──56歳のプロサッカー選手、カズはどう生きるのか
https://www.gqjapan.jp/culture/article/20230226-kazuyoshi-miura-king-kazu-soccer

えっ? ありえない。通常、35を超えたら引退するのが普通だ。40以上でやっているのでもすごいのに50を超えてまだできるというのは、物理的に可能なのかと思えてしまう。歳をとってみればわかることだが、身体が若い頃のようには動かない。ただ単に趣味としてサッカーをやるだけでもすごいと思うが、それをプロのリーグで行い、試合にも出ているということは、例の90分ヒットをやっていることになる。

さすがにこれはやりすぎの部類に入り、一般人が長寿のためにするのは勧めないが、サッカー選手としては本当にすごいと思う。中田とか本田とか(現在進行形で言えば三苫とか)その後ワールドカップにも出て活躍した若い世代はいるけれど、やはりカズはキングだ。これは本当に快挙だと言っていい。

スポーツの世界では結果ばかりが注目されるけど、いつまで続けられているのかということは、その人の体力や健康度を測る上で大きい。特に健康長寿を目指すバイオハッカーには素晴らしい模範だろう。

僕もサッカー頑張ろう。

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