自然派バイオハッキングとは

自然派バイオハッキングは世界最先端の長寿・健康法です。長寿、健康、ウェルネスにおける最先端の研究と日本や東洋の自然哲学をもとに伯宮幸明(たかみや さちあき)が開発した健康法です。

バイオハッキングとは

バイオハッキングは世界的に流行っている健康法ですが、身体や頭脳を最適化して、長寿や不老不死を目指したり、パフォーマンスの向上を目指すことです。

シリコンバレーを中心に広がりました。ハッキングというのはエンジニアリングみたいなものですが、自分の身体を徹底的に調べ、測定し、最新医学やバイオテクノロジーの知識に基づいて最高の状態に整えることです。

食事法
間欠的ファスティング
運動
ホルミシスの原理を利用したその他の活動
など自然に近い方法から
コンピューターチップの埋め込み
輸血
幹細胞治療

など人工的なものまで多岐にわたっています。

自然派バイオハッキングは自然なプロセス

自然派バイオハッキングでは、自然な行為だけ行い、人工的なことはほとんど行いません。なぜなら、人工的なことを行うことで、かえって身体のバランスを乱してしまう恐れがあるからです。健康でいるためには身体の調和を保つことが大切です。身体、マインド、スピリットすべての調和を図り、自分と、腸内細菌などのミクロの世界と、自分が暮らす土地の微生物、山、川などの自然環境、動植物、そしてガイア(地球)と調和を生み出すことです。

自然派バイオハッキングでは不老不死を目指していない

バイオハッッカーの多くは不老不死を目指しています。不死まで行かなくても、180歳や250歳まで生きるというように、寿命を大幅に伸ばそうとしています。

自然派バイオハッキングではそこまで長く生きようとは思っていません。今ある寿命の範囲で、死ぬ時まで健康な状態を維持し、最後はコロリとこの世を去ることを目指しています。つまり、100歳~120歳ぐらいまで、生活習慣病にかかることなく活力を持って生き続けることです。

いかに長く生きるかが目的ではなく、いかに価値ある人生を送るかが目的です。生きがいが先にあり、自分のミッションを達成するために元気な状態を維持するのです。

寿命は自然であり、その時が来たらそれを素直に受け入れ、次の進化の段階に進んでいきます。ただ、最近の研究によると、老化は病気であり、自然現象ではないそうです。生活習慣から来るものです。そうならば、それを本来の状態に戻すことは自然な行為ではないでしょうか。癌、糖尿病、認知症などの生活習慣病は本来かからなくてもいいものです。ブルーゾーンの百寿者は自然な暮らしをすることで、そうした病気に一切かからず100歳以上まで生き続けています。そして、寿命が来たらコロリと亡くなっています。

自然派バイオハッキングでは知、徳、体の最適化を目指している

ただ健康でい続けることだけが目的でもありません。ボディ、マインド、スピリットの統合を促し、精神的な成長を目指します。自分の使命を全うできるように、知、徳、体を最適化します。

食事、運動、瞑想、農、自然生活

そのために、最適な食事、運動、瞑想などを行っていきます。農的暮らしも大切です。家庭菜園でもかまいません。野菜づくりに携わることで土壌の微生物との関わりができ、また植物や昆虫の観察ができます。太陽や雨などにも敏感になり、自然とのつながりが生まれるからです。これは瞑想するだけでは得られませんし、森林浴からだけでも得られません。何時間も畑で過ごすことで今まで気づかなかった雑草や虫に出会えるからです。さらに重要なことは、食糧生産の現場に触れることができ、持続可能な暮らしが何なのかが理解できるからです。

食事は生きがいダイエット

食事は、日本の自然食を中心にしたものですが、詳しくは生きがいダイエットというページに書きましたのでそちらを参照してください。

自然派運動法

運動は、バイオハッキングでよく行われているHIIT(高強度インターバルトレーニング)や有酸素運動、筋力トレーニング、ストレッチングなどを勧めていますが、特に自然とのつながりを重視します。ウォーキングやノルディック・ウォーキング、山登りなど。トレーニングジムは悪くはないですが、できればバーベルなどを使うよりは、自重トレーニングをすすめます。腕立て伏せなど体重のみを使った筋力トレーニング。ヨガ、太極拳、気功など東洋に昔からある鍛錬法はすべていいです。自然の摂理にかなったものばかりなので。さらに気まで整えてくれます。

思考の最適化

脳腸相関という言葉がありますが、脳と腸がつながっていることが最近科学的にもわかってきました。つまり、腸の状態が思考に影響し、思考が腸にも影響するということで、日々の意識状態が健康を左右すると。従って食事や運動も大事なのですが、思考の持ち方にも意識を向けます。腸内細菌をいい状態にするための思考を日々心掛けます。

精神の最適化

ボディ、マインド、スピリットのスピリットにあたるものですが、知、徳、体で言えば徳、精神や魂と言ってもいいでしょう。これは究極の目的と言えます。そもそも自然派バイオハッキングでなぜ不老不死を目指していないかというと、肉体がすべてだと捉えていないからです。死んでも別の世界に行くのなら、そこまで頑張って肉体を維持しなくてもいいわけです。それよりは、魂を最高の状態にし、今生の目的を達成して死を迎えたいと思いませんか?

かといって、死後の世界を信じていないと自然派バイオハッキングが実践できないわけではありません。特定の宗教観があるわけでなく、各自が自分の信じている価値観で実践すればいいことです。

自然生活とは

自然生活とは、オーガニック食品を食べたり、自然素材の服を着たり、家庭菜園をしたり、発酵食品をつくったりすることですが、同時に、天体の動きとも調和して暮らすことです。春分、夏至、秋分、冬至などを祝ったり、新月や満月に儀式をしたりと太古の人のように自然のリズムを取り戻すことです。

科学と英知の融合

それでいて科学も重視します。ただ昔の生活に戻るのではなく、これまでの進化でわかってきた科学的発見は取り入れ、最適化できる方法があればそちらを採用します。自然の摂理を超えない範囲でです。日本古来からある自然医学的な考え方と現代科学のバランスが大事だと考えています。

日本には優れた伝統的な健康法がたくさんあり、わざわざ新しいものを取り入れる必要がないのではともいえるでしょう。とはいえ、そうした伝統的な方法には科学的な要素が抜け落ちているものが多いです。ただ先生がそう言うからそれをする、昔からそう言われているからそれをするというような。バイオハッキングの一番重要な点は自分がエンジニアとして仕組みを理解することで、自立と独立の精神です。新しい時代のエネルギーを吸収するには、古い方法から一旦離脱し、自分で考え、決めていくというスタイルが重要です。

一方、科学にも限界があります。データといっても実験で得られるものは狭い条件下のものであり、多角的な影響までは測れません。この年齢のこのグループのこの食生活と運動習慣における血糖値の変化についてはわかっても、それ以外の人たちのことはわからず、血糖値以外のことはわからないのです。しかし、長年かけて培った経験知や直感(英語ではgut feeling、腸の感覚)では同時に多角的な影響がわかったりするものです。また、現在の科学界の動向は、欧米中心(論文も英語なので英語圏の学者が有利)であり、科学者が企業とつながっているケースも多く、産業的な意図が入り込みやすいという問題もあります。

ですから2つのバランスを保つことが今まで以上に求められているのです。

シリコンバレーからではなく、日本の里山から

自然派バイオハッキングが日本発であり、しかも里山から始まっていることに意味があります。シリコンバレーはかつては革命的な場所でした。若きスティーブ・ジョブスがマッキントッシュを開発したころには革新的なエネルギーで満ち溢れていましたが、今の姿はどう考えてもそのエネルギーが感じ取れません。シリコンバレーやシアトルの巨大ハイテク企業がこぞって不老不死産業に投資しているようですが、下手をすると、有史以前に存在したと言われる高度な文明の末期に起きた、バイオテクノロジーの暴走のようになるのではないかと、危惧してしまいそうです。

やはり、東洋です。昔からスピリチュアリティの中心地であり、長年の霊的伝統を持つ東洋から、自然としっかりつながった里山から広めていく必要があると感じています。自然とのつながりがブレない意識をもたらします。それこそが本当の意味でのスーパーヒューマンを作り出すと思っています。