一日に必要なタンパク質量:体重×0.8g、1.2g、1.6g?

久しぶりの投稿になる。タンパク質に関して新たな研究データが出てきているので紹介したいと思う。

僕は今まで平日に間欠的断食を行い、休日は3食取るというリズムで生活してきた。必然的に平日のタンパク質の摂取量は減り、それを休日に挽回するというものだ。

月、水、金は25グラムで、火、木が48グラム、土、日が85グラムで、週のトータルが341グラム。

これは、月、水、金は1日2食であるのと併せて豆類やナッツなどの植物性タンパク質を中心に摂り、火、木は1日2食だが魚も含め、土、日は3食でなおかつ肉、卵、乳製品なども含めた結果そうなっている。

平日はオートファジー活性期間としていたので、あえてタンパク質の摂取量が少なくてもよしとしていた。なぜならタンパク質はmTORを活性化させ、オートファジーの活性を抑制することになるから。

ただ、週末は逆にmTOR活性期間とし、タンパク質を多めに摂っていた。

週のトータルが341グラムといったが、これは僕の1日に必要だと奨励された体重1キログラムに対して0.8グラムという数字が元になっていた。僕は60キロなので、かける0.8グラムは1日48グラムということになる。つまり、月、水、金は下回っていて、火、木はちょうどよく、土、日は上回るというものだった。48グラムかける7は336グラムなので、1週間で341グラム摂っていれば、週単位で見ると基準に達していることになる。

ところが、この体重1キロあたり0.8グラムという数値が最近疑問視されている。

体重1キロに対して1.2グラムぐらい必要だという説が有力になってきている。アスリートなどの運動量の多い人と50歳から60歳以上の中高年+高齢者は1.5から1.6グラムぐらい必要だと。高齢者は筋肉量が低下していて、それを維持するのに若い頃に比べてより多くのタンパク質が必要になるというのだ。

僕はアスリートではないが、60歳以上なので、このカテゴリーに含まれる。

もっとも、この数値に関しては専門家の間で意見が分かれている。『How Not to Age: The Scientific Approach to Getting Healthier as You Get Older』の著者マイケル・グレガー博士などは0.8グラムで充分だと言っている。また、オートファジーとmTORのバランスの問題もある。

デビッド・シンクレア博士によると、動物性タンパク質にはメチオニンやロイシンなどのアミノ酸が植物性タンパク質より多く、それらのアミノ酸が特にmTORを活性化させるという。

従って、動物性中心の食事からより植物性を増やした食生活に切り替えたほうが老化防止にはいいという。

ちなみに、デビッド・シンクレア博士はOMAD(1日1食)を実践していることで知られていて、1日どのぐらいの量のタンパク質を摂取しているかは、疑問だ。

タンパク質不足で問題になるのが筋肉量だが、特に中高年以上になると筋肉量低下により転倒事故などが起きやすくなり、転倒事故による大腿骨頸部骨折のリスクが高まる。その結果寝たきりになり、他の病気なども誘発しやすくなり死のリスクが高まると。

ただ、死のリスクは転倒事故だけでなく、老化、癌、心臓病などいろいろあり、肉を中心とした高タンパク質の食生活がそうした病気の引き金になるという説もある。

筋肉量を維持するのはタンパク質の摂取量だけでなく、筋トレをするかどうかにもかかっているので、筋トレをしている人の場合必ずしもこれが当てはまるわけでもないらしい。

従って体重1キロあたり0.8グラムという従来の数値でも筋トレをしている人の場合、タンパク質の取り過ぎによる老化、癌、心臓病へのリスクが減るということもあるかもしれない。

なのでこの辺は難しい。

タンパク質に関してはもうひとつある。まとめて吸収できるという説と、できないという説がある。つまり、僕みたいに土、日に多く摂取して1週間分を補うというのはダメで、1日に必要な量はその日のうちに吸収しなければならないという説だ。

さらに摂取する時間帯もある。できればタンパク質は朝のうちに摂取したほうがいいというのだ。午前10時頃までに。そうなると1日16時間断食で朝食を抜いている人は問題になる。

サーカディアン・リズムの観点からも朝食抜きスタイルの断食をやめる人も欧米では増えてきている。

では、オートファジーの活性はどうなるのだ。間欠的断食を行う目的のひとつがオートファジーという細胞の再生機能活性化だと思うが。

ところが、オートファジーの活性が何時間の断食で起きるかははっきりわかっていない。17時間断食で活性化するという説もあるが、最近では24時間以上の長期断食でないと活性化されないのではないかという説が有力になってきている。また、運動からも活性化されると言われていて、例えばゾーン1からゾーン2の低強度有酸素運動を60分することで72時間断食と同等のオートファジーの活性が起きるとも言われている。

そこで、多くのバイオハッカーたちが間欠的断食をやめ、運動によって補う方向に転換している。

それでも腸を休めることが必要なので、最低でも12時間は空けると。つまり、夜8時に食べ終わったら朝8時までは食べないと。

そうしたことを全体的に考慮した結果3月から新しいやり方に切り替えてみた。あくまでも実験段階だが。毎週月曜日に36時間断食を行い、それ以外は1日3食取る。ただ、14時間は空ける。夜7時に食べ終えた場合は朝9時に朝食を取り、夜8時に食べ終えた時は朝10時に朝食を取る。そして1日のタンパク質の摂取量は96グラム。60キロかける1.6グラムだ。

朝食を取ること以外は、食事内容はあまり変わらない。火、木は魚を含め、土、日は肉なども含めるというもの。つまりタンパク質源を分散させ、動物性ばかりにはしないということ。

これには季節的な要素もある。冬の間はより断食に多くの時間を費やし、運動は減らしている。暖かい季節では運動量を増やし断食時間を減らしている。つまり、この新しいスケジュールは春から秋用のものだ。

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